2020.09.26 CATEGORY:コラム
9月4連休の各地でのにぎわいが報道され、油断は禁物であるものの、ようやく新しい生活様式に即した日常が戻りつつある。それに呼応するかのように、10月以降の観光地での予約数が急速に伸びている。
Go Toキャンペーンの効果で、高級旅館、リゾートホテルの売れ行きが好調である点は以前にも触れたが、その傾向は続いている。ただ一方でよく耳にするのが、通常1泊2食付きを1万~1万5千円の価格帯で販売されている施設の皆さまからの「恩恵が少ない」というお悩みである。
そこで、今号ではGo Toキャンペーン対策としてパッケージ商品について考えてみたいと思う。Go Toキャンペーンのもう一つの傾向として、高単価商品の売れ行きがよくなっている点をうまく活用したい。
今一度、理解しておきたいのがGo Toキャンペーンは「宿泊代金」の35%OFFではなく、「旅行代金」の35%OFFとなる点である。旅行者にとって宿泊代金に次いで高額負担となっているのが、交通費である。そこで、いわゆるダイナミックパッケージ商品(交通と宿泊のセット商品)がきちんと設定されているかを再確認してほしい。
また、タクシーもパッケージ商品化して販売すれば、少し地の利が悪い施設でもお年寄りなどにアピールできる商品が造成可能となるので、同じく大打撃を受けたタクシー業界との連携も検討してみてほしい。現地で周遊するためのレンタカーもパッケージ商品化すれば、割引支援対象なので、こちらも地元のレンタカー会社と提携し、相互協力が可能である。交通だけではなく、アクティビティや地元の名産品をパッケージ化した商品も有効であろう。ただし換金性の高い金券類は不可であるので、ルールには注意したい。
したがって、例えば「宿泊+レンタカー+地域アクティビティ+地元名産品付き」などのパッケージ商品を開発してみてはどうだろうか。合算すれば、高級旅館やリゾートにも劣らない旅行代金となり、旅行者側にもそのエリアで観光するための全てが詰まった上で、35%OFFになるという魅力的な商品になるのである。
一部にしか恩恵がないと後ろ向きになることなく、Go Toキャンペーンは地域での連携を見直す良い機会だと思い、地域一体となって魅力的な商品造成をしてみてはどうだろうか。
(アビリブ・プライムコンセプト取締役 内藤英賢)
※画像参照:観光経済新聞Web版 2020年10月2日より出典
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