2019.06.14 CATEGORY:コラム
今号では一人旅について、考えてみたい。
数年前にも取り上げたが、再び注目を浴びているので改めて考察しておきたい。
端的に言えば、どの調査においても一人旅の需要が伸びているという傾向があるので、その対応をどうするかということである。
総務省の調査においても、全世帯における単身世帯は年々増加を続けており、現状では約35%にも上るため、自然と一人旅のニーズも高まることになる。
なお、2040年には40%に達すると予測されており、ますます増加することが見込まれている。
では、今後も増え続ける一人旅に対してどのような対応が必要であろうか。
もちろん、一人旅を受け入れるか否かという大前提の意思決定があり、受け入れるという意思決定をした場合には、そのことをPRする必要がある。
その中でもレベル感があり、
(1)「積極的でもないが、拒否もしない」という状況であれば、単純にOTAなどで1人検索をした際に表示されるように1名の料金をきちんと設定し、販売するということがポイントになる。
続いて、
(2)「積極的に受け入れたい」と考えている場合には、一人旅専用プランやターゲティングページを作成することで、一層、お客さまにはPRすることが可能になる。
最後に、
(3)「是が非でも受け入れたい」と考えている場合は、オペレーションや部屋のしつらえなども一人旅を意識したものに変えていく必要がある。
具体的には、一人旅のお客さまは食事処に気を使われるので、個室をご用意したり、部屋食提供をしたりと周りを気にせずに食事ができるようにしてPRすることが挙げられる。
それぞれのレベル感と対応措置によって、集客の度合いが変わるので、自施設でどれくらいを目指すのかを定めてチャレンジしてみてほしい。
大手ファミレスでも、「1人用ボックス席」が設置されて話題となった。
2名さま専用旅館があるように、おひとりさま専用旅館などのように細分化した旅館も現れるかもしれない。
そこまでは極論としても、今後も増え続けるニーズであることは間違いないので、一度どのように対応していくかを考えてみてほしい。
(株式会社アビリブ・株式会社プライムコンセプト内藤英賢)
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