2019.10.07 CATEGORY:コラム
人手不足は、どこの施設においても深刻だと思われるが、その中でも今号では清掃について考えてみたい。
昨今の宿泊施設の建設ラッシュも相まって、清掃人員が足りない、清掃が回らない、繁忙日においても満室にできないという声を聞くことが増えた。
「生産性を上げて乗り切る」「テクノロジーを活用してオペレーション改善する」ということも、もちろん大事ではあるが、
一朝一夕ではどうにもならない部分もあるので、ここではそれ以外の施策でカバーできないかどうかを考えてみたい。
(1)販売面(2)実際の清掃オペレーション面―の2点に分けて、考えていきたい。
(1)販売面でできることとして、まずは単純であるがチェックイン、チェックアウトの時間の見直しがある。
標準的な施設では、午後3時インの翌朝10時アウトというパターンが多いとは思うが、
午後2時インになっていたり、午前11時アウトになっていたりというケースもあるので、その付加サービスが必要か否かは議論する必要がある。
また、プランによってはレイトアウト特典が付いていたりするので、その点も見直しが必要であろう。
逆手にとって、割引をする際にレイト(遅い)チェックインやアーリー(早い)チェックアウトプランという制限を設けるのも有効である。
ビジネス目的のお客さまや観光目的のお客さまは夜遅く、朝早いので、その分早く清掃がスタートできて有効である。
またビジネスホテルでは、もはや当たり前になりつつあるエコ連泊プランも有効である。
連泊のお客さまについて、清掃しない代わりに清掃コストを価格に転嫁してお得に泊まれたり、あるいは特典をもらえたりするプランである。
連泊で客室に入ってもらいたくない、清掃も不要(ただし、アメニティだけは交換してほしい)という層は必ず一定数存在し、
施設側は清掃の室数を減らすことができ、お客さま側はその分ベネフィットを受けられるというウィンウィンな商品となるので、ぜひ検討してみてほしい。
次号では、実際の清掃オペレーションにおいて改善のポイントがないか考えてみたい。
(アビリブ・プライムコンセプト取締役 内藤英賢)
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