2019.10.29 CATEGORY:コラム
今号でも前号に引き続き、清掃人員不足対策について考えていきたいと思う。
前号では「販売面」について述べたが、今号では「実際の清掃オペレーション面」から見てみたい。
前号で取り上げた、連泊の際にエコ清掃プランに誘導する件であるが、こちらはプランでなくても有効である。
ビジネスホテルで見かけることが多くなってきたが、DDカード(Do not disturb=起こさないでくださいの意味)の種類が今までは、「起こさないでください」「清掃してください」という2種が主流であったが、最近では「エコ清掃」カードが追加されているケースが増えている。
こうすることで、エコ清掃連泊プラン以外で予約し、連泊するお客さまにもエコ清掃を推奨できる。
ホテルによっては、エコ清掃を選択されたお客さまにはミネラルウォータープレゼントなどのインセンティブを設けているケースもある。
また、旅館などで、DDカードをドアに張るケースが難しい場合でも、チェックイン時にエコ清掃のご案内をするということも有効であろう。
続いて、客室内の備品の見直しも検討をしてみてほしい。
客室内に物が多ければ多いほど、メンテナンスも大変になるので、今のお客さまが本当に必要とされているものは何かを再度検討することが大事である。
一例を挙げると、冷蔵庫の中に飲み物をあらかじめ入れているような旅館がまだあるが、チェックや交換の労力を考えて不要と判断し、空の冷蔵庫に変更したというケースがある。
一方で、備品のカットにより、お客さま満足度を下げたくもないので、お客さまの好みによって必要の可否が分かれそうなものはフロント周りに設置し、必要な方だけが客室に持参するスタイルであれば、お客さま満足度を下げることもない。
あとは当たり前であるが、清掃スタッフが一番清掃のことを分かっているので、清掃ミーティングを実施し、お客さまからご指摘いただいた清掃面での共有、あるいは清掃以外のメンバーによるルームインスペクション(清掃の仕上がりチェック)を定期的に実施することで、さまざまな課題が浮かび上がるようになると思われる。
人手不足は一朝一夕で解決できるような状況ではないので、まずは足元を見直すことで改善できるものから着手してみてほしい。
(アビリブ・プライムコンセプト取締役 内藤英賢)
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